高いお金をかけて施工したコーティング車は、できるだけコーティングを長持ちさせたいですよね。
ただし、コーティング施工車といっても定期的な洗車はマスト。
この時に特定の洗車用品を使ってしまうと、コーティングにダメージを与えてしまう可能性があります。
一体どんなモノがコーティングに悪影響を与えるの?
そんな疑問に答えた動画がコレです。
今回はワックスウォッシュの川上さんの解説する動画を基に記事をまとめます。
結論:アルカリ洗剤・泡立つ酸性水垢除去剤・研磨剤入りクリーナーは避けるべし
せっかく施工したコーティングも、洗車用品選びを間違えると一気に効果が弱まり、最悪の場合は剥がれてしまいます。
動画では、実際の事例やテスト結果をもとに、コーティング車に致命的なダメージを与える3つの洗車用品が紹介されています。
1. アルカリ性の洗浄剤
危険な理由
- コーティングと塗装の結合を破壊する作用がある
- 撥水が弱まるだけでなく、白っぽく変色する事例多数
- 吹き上げ時の滑り感が失われ、引っかかるような感触に変化
まず最も危険なのが、アルカリ性の洗浄剤です。
強アルカリ性のクリーナーは汚れを落とす力が非常に強く、水垢や油汚れを簡単に分解できます。
そのため「研磨剤が入っていないから安全だろう」と思い込んで使用してしまう人が多いのですが、実際にはコーティングと塗装面の結合を破壊し、撥水性能を一気に失わせます。
動画では、施工直後はツルツルしていた吹き上げの感触が、アルカリ洗剤を使った後は引っかかるようになり、さらに表面が白っぽく変色した事例も紹介されていました。
これはコーティング層そのものがダメージを受けた証拠であり、元の状態に戻すには再施工が必要になります。もしコーティング車に水垢が付着した場合は、アルカリではなく酸性洗剤を使用することが推奨されます。
よくある誤解
「研磨剤が入っていなければ安全」「アルカリで水垢が楽に落ちる」と思って使うケースが多いが、結果的にコーティングを剥がしてしまう可能性が非常に高い。
推奨代替策
- 水垢除去は酸性洗剤を使用する
- 中性シャンプーを基本とし、どうしても水垢が取れない場合のみ酸性タイプを選ぶ
2. 泡立つタイプの酸性水垢除去剤
次に注意すべきなのは、泡立つタイプの酸性水垢除去剤です。
酸性洗剤は基本的に水垢除去に有効ですが、泡立ちがある製品は洗浄成分が多く含まれており、その成分がコーティング層にまで入り込み、性能を弱める原因になります。
動画の中では、市販の泡立つ酸性水垢除去剤を使用した結果、プロ施工の1年・3年・5年耐久コーティングでも撥水性能が7〜8割低下したテスト結果が示されていました。
泡立たないタイプの酸性水垢除去剤であれば比較的安全で、プロバイドA06、ガンバスのリブートなどが例として挙げられていました。
ただし、酸性洗剤でも絶対にコーティングに影響がないとは限らないため、使用する際は必ず目立たない箇所でテストしてから全体に施工するのが望ましいと強調されています。
危険な理由
- 泡立ちのため洗浄成分が多く、コーティング層にまで浸透してしまう
- テストでは7〜8割のコーティング効果低下が確認された
実例
- 市販の「泡立つ水垢除去剤」では、施工後の撥水が明らかに弱まった
- プロ施工の1年・3年・5年耐久コーティングでも効果が大幅に低下
推奨代替策
- 泡立たない酸性水垢除去剤を使用(例:プロバイドA04、プロバイドA06、リブート等)
- 使用前に必ず目立たない部分で試す
3. 研磨剤入りの洗車用品
そして三つ目は、研磨剤入りの洗車用品です。
水垢を落とす方法には大きく分けて「分解して落とす」か「削って落とす」かの二種類がありますが、研磨剤入り製品は後者にあたります。
ゼロクリームのように「超微粒子マイクロパウダー」という名称で表記されている場合でも、実質的には研磨成分が入っており、コーティング層ごと削り取ってしまいます。
さらに、水垢シャンプーやディーラーから渡されるメンテナンスクリーナーにも研磨剤が含まれている場合が多く、これらを使うと確実にコーティング性能が落ちてしまいます。
動画では、パネルの半分だけにメンテナンスクリーナーを使い撥水スプレーを施工したところ、何もしていない側の方が撥水の持ちが良かったという実験結果が紹介されており、これが研磨成分によるコーティング剥離の証拠だと説明していました。
危険な理由
- 「超微粒子マイクロパウダー」などの名称でも実態は研磨成分
- コーティング表面を物理的に削り、水垢と一緒に保護層まで落とす
注意すべき製品例
- ゼロクリーム(優しい書き方でも研磨剤入り)
- 一部の水垢シャンプー
- ディーラーのメンテナンスクリーナー(高確率で研磨剤入り)
- レアクリーン、アンチエイジングクリーナー等のアルミ粒子入り製品
推奨代替策
- 研磨剤不使用のクリーナー(例:レアクリーンゼロ等)を選ぶ
- コーティングを剥がしたい時以外は研磨入り製品を避ける
まとめ:コーティングを守る洗車用品選びのポイント
- アルカリ性は避ける → 基本は中性、汚れに応じて酸性を使い分け
- 酸性洗剤は泡立たないタイプを選ぶ
- 研磨剤入り製品はコーティングを剥がすつもりの時だけ
この3つを守るだけで、コーティングの寿命は大きく変わります。長く美しい艶と撥水を維持するためには、「汚れを落とす力」と「コーティング保護」のバランスを取る洗車用品選びが重要です。
まとめると、コーティング車を長く美しく保ちたいなら、強アルカリ性洗剤や泡立つ酸性水垢除去剤、そして研磨剤入りの洗車用品は避けるべきです。
洗車には中性シャンプーを基本とし、水垢対策は泡立たない酸性洗剤を慎重に使うことが推奨されます。また、製品ラベルや成分表記を必ず確認し、「削る成分」が含まれていないかをチェックする習慣を持つことが大切です。コーティングは施工費用も高く、メンテナンス次第で寿命が大きく変わるため、この知識はコーティング車オーナーにとって必須と言えるでしょう。
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