車をキレイに保つためにガラスコーティングを施工している人は多いと思います。
カー用品店の洗車コーナーに行くと、ガラスおよびガラス系コーティング剤が目に付くところに置かれており、ワックスの方は隅の方へ追いやらているのが現状です。
しかし、そんなガラスコーティングが主流の中でも、昔ながらのワックスの人気が消えたわけではありません。
ではなぜ敢えてワックスを選ぶ人がいるのでしょうか。
その理由について詳しく解説した動画がありますのでご紹介します。
大阪でディテーリングショップを営んでおられる「センスアール」さんの動画です。
30万円の高級ガラスコーティングをやめた理由
こちらの動画では、ポルシェのオーナーが高額なガラスコーティングを選ばず、ワックス仕上げを選んだ理由について解説しています。
その要因は「管理のしやすさ」にあります。
高級なガラスコーティングは深い艶や撥水性など魅力的な点もありますが、特に施工後1か月間の管理が難しく、放置すると美しさが損なわれやすいのです。
ガラスコーティングとワックス仕上げの違い
- 価格の違い
- ワックス仕上げ:約5万円
- ガラスコーティング:10万円以上、高いものは30万円以上
- 施工時間の違い
- ワックス:約6~12時間
- ガラスコーティング:3日~7日
- 艶や撥水性の違い
- ガラスコーティング:深い艶感、長期間持続。ただしメンテナンスを怠ると水垢がクレーター化し、見た目が損なわれるリスクが高い
- ワックス:濡れ感のある艶が出やすく、短期間で仕上げられる
ガラスコーティングについては、ディーラーやキーパーなどの営業の影響もあってか、ワックスよりもワンランク上というイメージを持たれがちですが、すべてにおいて正しいわけではありません。
特に施工後の艶感は、両者に違いがあり、どちらが優れているかは好みによるところが大きいです。
ガラスコーティングの最大のデメリット
ガラスコーティングは完全硬化まで約1か月かかります。
この期間に水垢などの汚れが付着するとクレーター状のダメージとなり、美観が大きく損なわれます。しかし、施工時にこういった説明をされないことが多く、1~3か月程度で艶や撥水が失われてしまうケースが多いです。
また、ガラスコーティングは被膜が厚く、長期間ボディ表面に残るのは一つのメリットです。
しかし、ガラスコーティング自体が汚れてしまうと、ボディに汚れたコーティング乗った状態になり、それが剥がれにくいとなれば、大問題です。
場合によってはガラスコーティングからボディのクリア層までダメージが届くこともありますので、ガラスコーティング施工=ノーメンテで車がキレイに保てるわけではないことは知っておくべきです。
ワックスを選んだ理由
今回のポルシェのオーナーさんは、車両価格が3000万円以上の新車を毎日使う環境にあるため、繊細なガラスコーティングの管理は現実的ではないと判断し、約5万円でワックス仕上げを選択されたそうです。
ワックスでも汚れは付着しますが、ガラスコーティングよりも管理が容易で、メンテナンス次第で十分美観を保てます。
もちろんワックスはガラスコーティングよりも剥がれやすいですが、剝がれやすいということは、ワックスの上に乗った汚れも取れやすい、と解釈できます。
また、有機系のワックスは水垢のダメージをボディに通しにくい性質もあります。
コーティング選びで大事なこと
コーティングを選択する場合は以下のことをしっかりと考慮する必要があります。
- 高額なガラスコーティングをしても、管理が行き届かないと逆効果になることがある
- ワックス仕上げも定期的なメンテナンスは必要
- 信頼できる施工店を選び、正しいメンテナンス方法を教えてもらうことが大切
ワックスでもコーティングでも、どちらにしても定期的なメンテナンスは欠かせません。
「え?コーティングやったら洗車しなくても車がキレイを保てるんじゃないの?」
と思ったアナタ。それは業者やコーティング剤のセールストークに騙されています。(個人的にはいいことばかり言って、本当のことを説明しない業界が悪いと思います。)
もし、メンテナンス不要で車がキレイに保てると思ってコーティングをしようと思っているのであれば、ほぼ100%後悔します。
メンテナンスすることで、より長期間車をピカピカに保てるのがコーティングです。コーティングしてもしなくても、キレイを保つなら定期的な洗車は欠かせません。
それを熟知した上で、コーティングにするか、ワックスにするか、それとも何もしないかを選択する必要があると思います。
まとめ
ガラスコーティングは高額で高性能ですが、管理を怠ると美しさを保てません。
一方、ワックス仕上げはコストが抑えられ、管理も比較的簡単です。車の使い方や環境に合わせて、自分に合った方法を選ぶことが最適な選択につながります。
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