車のコーティングやワックスに「撥水機能」を求める人は多いのではないでしょうか?
雨が降った時にボディ表面を水玉がコロコロと転がるのを見て、「コーティング効いてるなぁ!」と思ったり、それを見ること自体が楽しかったり・・・・と、ユーザーの満足度を上げる機能の一つですよね。
ただ、撥水については賛否両論があります。
メリットとしては、視覚的な満足感や楽しさ、ある程度の速度で走れば水滴が勝手に飛んでいくものがありますが、デメリットとして水玉がボディに乗ったままだと「水垢ができやすい、汚れを集めやすい」というものがあります。
この点については、プロの洗車屋さんでも意見が異なっており、「撥水は水垢の原因になるから不要」と主張する方もいれば、「撥水は水垢の原因にはならない」と主張する人もいます。
今回は、「撥水は水垢の原因にはならない説」について解説したワックスウォッシュの川上さんの動画をご紹介します。

結論:水垢の原因は「撥水」ではなく「放置」
多くの人が誤解している事実。それは「撥水コーティングをすると水垢ができやすい」という認識です。
しかし結論から言えば、撥水が水垢の直接的な原因ではありません。むしろ、水垢が発生する本当の理由は「汚れを放置してしまうこと」にあります。
動画の中で川上さんは、以下のように断言しています。
水垢は、どんな水の弾き方をしていても、付着した後に早く落とさなかったことが原因で固着するのです。
つまり、親水、撥水、疎水関係なく、汚れ落としが遅ければ水垢になる、ということです。
撥水でも親水でも「水垢」はできる
動画では、実際に「撥水している車」と「撥水していない車」の両方の状態が示されます。
これは撥水施工した車と撥水施工していない車を2年間屋外駐車したものの比較です。

その結果は、どちらの車にもしっかりと水垢が発生していたのです。
つまり、水の弾き方(撥水・親水・疎水)によって水垢の発生有無が決まるわけではないということが証明されています。
水垢の発生メカニズム
では、具体的にどのようにして水垢ができてしまうのでしょうか?
以下はそのメカニズムです。
- 水滴が乾燥する際に不純物(カルシウム・ミネラル)が残る
- これをすぐに洗車すれば簡単に落ちる
- 放置すると乾燥して固着
- さらに放置すれば、塗装の中に浸透・焼き付いてしまい、磨かないと取れなくなる
このように、水垢が「頑固な汚れ」に変わっていくのは日々の洗車を怠った結果なのです。
撥水コーティングは実は便利なサインだった!
さらに興味深いのは、撥水の劣化が汚れのサインになるという利点です。
撥水コーティングは汚れが乗ると、水の弾き方が悪くなります。つまり、「あ、水弾きが悪くなった=汚れてきた」という視覚的サインになるのです。
この点を踏まえて、川上さんはこう言っています。
「だから撥水好きな人はそのままでいい。撥水が悪いって言う理由はない。」
【重要】水垢を防ぐための正しい習慣
撥水・親水にかかわらず、水垢を防ぐ最大のポイントは“こまめな洗車”です。
以下に効果的な対策をまとめます:
対策 | 内容 |
---|---|
1. 定期的な洗車 | 最低でも月1回、水垢を落とす |
2. 汚れに気づいたらすぐ洗う | 雨上がりや黄砂後が特に重要 |
3. 撥水性能の変化を観察 | 弾きが弱まったら洗浄のサイン |
4. 自分に合ったコーティングを選ぶ | 撥水が嫌なら親水や疎水でもOK |
どのコーティングが最も良いかを議論する前に、まず基本的な洗車習慣が大切なのです。
【誤解】撥水が悪者にされてきた理由
これまで撥水が水垢の原因だと誤解されてきた背景には、次のような「例え話」が紹介されました。
太っている人が脂肪の吸収を抑えるサプリを飲んでいても、食生活が乱れていれば太るのは当然。サプリのせいにするのはおかしい。
この例と同様、洗車も基本(汚れをこまめに落とす)ができていないと、どんなコーティングをしても意味がないということです。
撥水好きは安心してOK!まずは試してみよう
最後にこの動画では、撥水が好きな人はそのまま撥水を楽しんでほしいというメッセージで締めくくられています。
また、水垢対策としては「拭くだけで落とせる方法」や「初心者向け水垢除去法」などの動画も紹介されているので、まずはそれらを参考にしつつ、自分の車や環境に合った方法を試すことがすすめられています。
まとめ
- 撥水は水垢の原因ではない
- 水垢は“汚れを放置した”ことが原因
- 定期的な洗車が最も効果的な対策
- 撥水は見た目で汚れがわかる便利なサイン
- コーティングの種類よりも日常のケアが大切
撥水でも親水でも、まずは洗車習慣を見直してみましょう!
補足:撥水否定をする洗車屋さんは・・・
あくまでも補足ですが、撥水否定をする洗車屋さんは「ビューティフルカーズ」さんです。
かなり主張が強く、自社以外のやり方を否定することが多いのですが、好きな方も多いようです。

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